フラーレンを用いた環境修復材料の開発に関する研究です.構造有機化学,有機合成化学,光化学を基盤としています.

アクセス
お問い合わせ
サイトマップ
ホーム > 研究 > 研究テーマ > 環境修復材料

[60]フラーレンを基本骨格とする光駆動系環境修復材料の開発

 今日,多種多様の化合物が生産されて人間の生活が豊かになった反面,環境ホルモン問題や化学物質過敏症に代表されるように,環境中に希薄に存在する汚染物質が問題となっている.そこで本研究では,水環境中の環境ホルモン物質を可視光で分解・除去することを目的として,[60]フラーレンの光増感能に着目した有機?無機ハイブリッド機能性材料の開発を行っている.可視光の照射により生じる励起状態の[60]フラーレンは,系間交差に続く溶存酸素へのエネルギー移動によって,一重項酸素をほぼ定量的に生成することから,[60]フラーレンを光増感剤として用いることにより,酸化剤となる一重項酸素の高効率的な生成,可視光での汚染物質の分解,および増感剤の容易な除去が可能となる.すなわち,本材料により,環境への負荷が小さく且つ省エネルギーでの処理が可能になると期待される.

(キーワード:フラーレン・有機合成・光化学・内分泌攪乱物質・活性酸素・環境修復)

[最近の主な学会発表:日中環境化学連合シンポジウム (2004),環太平洋国際化学会議 (2005), 環境化学討論会 (2006, 2007)]

[60]フラーレンを配した光駆動型機能性材料による環境ホルモン物質の分解機構